北アメリカに広く分布する半地下性のリス科最大の哺乳類。齧歯(げつし)目リス科。体長30~50cm,尾長12~15cm,体重2~5kg。体色は黄褐色から赤褐色。体はずんぐりとし,四肢は短くがんじょうで穴掘りに適したかぎづめを備える。山地の岩場,乾燥した林地,草原,畑などに生息し,岩や倒木の下,草地,斜面などに2~4個の出入口をもつ巣穴を掘り,ふつう単独ですむ。巣穴の入口近くや,掘り出された土の上に直立して座り,まわりを警戒する姿が特徴的。驚くとよく通る高い声を発する。日中,とくに早朝と夕方に活動して,クローバーなどの植物のほか,ときに昆虫も食べる。夏の終りから太り始め,9~11月から翌年の3月ごろまで出口をふさいだ地下の巣穴で冬眠する。冬眠中に体重の30~40%を失う。繁殖期は冬眠からさめた直後の3~4月で,雌は約30日の妊娠期間の後3~5子を生む。天敵はアカギツネ。近縁種にはアジアのボバックM.bobak,ヨーロッパのアルプスマーモットM.marmotaなどがある。
執筆者:今泉 吉晴
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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