エキノプス(読み)えきのぷす

日本大百科全書(ニッポニカ) 「エキノプス」の意味・わかりやすい解説

エキノプス
えきのぷす
[学] Echinops L.

キク科(APG分類:キク科)の一属で、ヨーロッパ、アジア、アフリカに約120種分布するが、栽培するのは2種。E. ritro L.は和名ルリタマアザミとよび、宿根草で草丈は約1メートル。葉は長楕円(ちょうだえん)形で欠刻が深くアザミに似るが、裏面灰白色綿毛を密生する。花は7~9月、茎の先端に球形の頭状花を開く。花色は淡青色または白色。E. sphaerocephalus L.はヨーロッパからシベリアにかけて原産する宿根草で、前種よりは大きく草丈約2メートルあまりに達する。両種とも花壇用、切り花用とされる。繁殖は実生(みしょう)で、9月ごろ播種(はしゅ)、フレームまたはビニルハウス内で越冬させ、4月中に畑に定植する。春先株分けで殖やすこともできる。排水のよい所でよく育つ。

[岡田正順 2022年1月21日]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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