エヌスタ鉱(読み)えぬすたこう(その他表記)nsutite

日本大百科全書(ニッポニカ) 「エヌスタ鉱」の意味・わかりやすい解説

エヌスタ鉱
えぬすたこう
nsutite

二酸化マンガン鉱物の一つ。おもに二価の初生マンガン鉱物、とくに酸化物やこれを主とした集合物から生成される。化学組成上、四価と二価のマンガンを含むと推定されている。両者比率や原子配列などについては決定されていないが、比率については30~40:1程度である。空気中で加熱すると約450℃で軟マンガン鉱に変化する。乾電池原料として優れた性質を示す。命名は原産地ガーナ国エヌスタNsutaにちなむ。

加藤 昭]


エヌスタ鉱(データノート)
えぬすたこうでーたのーと

エヌスタ鉱
 英名    nsutite
 化学式   (Mn4+,Mn2+)(O,OH)2
 少量成分  Mg,Ni,Ca,Na,K,Al,Fe3+
 結晶系   六方
 硬度    6.5~7.5
 比重    4.8(MnO2として計算)
 色     暗灰~黒
 光沢    金属~土状
 条痕    黒
 劈開    不明
 その他   通常は粉末状で測定できないため,硬度は結晶化したものの絶対測定値からモース硬度換算

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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