二酸化マンガンの鉱物の一つ。パイロリュース鉱ともいう。既存のマンガン鉱物の風化などによって二次的に生成されるほか、温泉沈殿物などの特殊な堆積(たいせき)物として、また低温熱水鉱脈鉱床中の初生鉱物としても産し、主として乾電池用の二酸化マンガンの原料として利用される。初生鉱物として産する場合は、錐面(すいめん)をもった正方柱をなす。また、水マンガン鉱の仮晶をなすものもある。土状のものは多く不純物と混在し、結晶度も低い。英名はギリシア語の「火」(パイロ)と「流し去る」(リュース)に由来し、これをガラスなどに少量添加したとき、鉄による青色の着色が除去されることから命名された。
[加藤 昭]
軟マンガン鉱
英名 pyrolusite
化学式 β-MnO2
少量成分 ―
結晶系 正方
硬度 2(土状)~6(結晶)
比重 5.15(結晶)
色 黒
光沢 金属~土状
条痕 黒
劈開 二方向に完全
(「劈開」の項目を参照)
pyrolusite
化学組成MnO2の鉱物。パイロルーサイトとも。正方晶系,空間群P42/mnm,格子定数a0.442nm, c0.287,単位格子中2分子含む。黒~暗鋼灰色,金属光沢。自形は短~長柱状。硬度6~6.5,比重5.15。劈開{110}に完全。変成層状マンガン鉱床中,マンガンの二次鉱物として最もふつうに生成される種で,菱マンガン鉱などから導かれる。命名はギリシア語のpur(火)とlousis(洗浄)にちなみ,ガラスや陶器の鉄による黄色い着色が,これを加えることによって酸化されて除去される事実に由来する。ポリアナイト(黝
執筆者:加藤 昭・広渡 文利
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出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…多数の変態がある。天然にはパイロルース鉱(軟マンガン鉱)として産する。不定比化合物で酸素が不足しており,沈殿で得たものは水を含む。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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