日本大百科全書(ニッポニカ) 「オオバボダイジュ」の意味・わかりやすい解説
オオバボダイジュ
おおばぼだいじゅ / 大葉菩提樹
[学] Tilia maximowicziana Shirasawa
シナノキ科(APG分類:アオイ科)の落葉高木。高さ20メートル、樹皮は灰赤褐色、若枝には淡黄色の星状毛が密生する。葉はシナノキに比べて大形で、長さ7~18センチメートル、先は尾状にとがり、細い鋸歯(きょし)があり、基部は普通深い心臓形となる。葉の裏面と脈上には星状毛があり、主脈と側脈の分岐点には褐色の毛がある。裏面の星状毛がまばらなものを変種モイワボダイジュとして区別することもある。花は6~7月、へら形の包葉をもつ下向きの散房花序につき、淡黄色。果実には褐色の毛がある。本州の中部・北部、北海道の山地に生える。シナノキ(別名アカシナ)に対してアオシナと称し、合板原木として用いられる。
[門田裕一 2020年4月17日]