日本大百科全書(ニッポニカ) 「オオヒナノウスツボ」の意味・わかりやすい解説
オオヒナノウスツボ
おおひなのうすつぼ / 大雛臼壺
[学] Scrophularia kakudensis Fr.
ゴマノハグサ科(APG分類:ゴマノハグサ科)の多年草。数本の根が肥大して紡錘状になる。茎は直立して高さ1メートルほどになる。葉は卵形で多くの鋸歯(きょし)がある。夏、上部に円錐(えんすい)花序をつくり多くの花をつける。花冠は暗紅紫色で壺(つぼ)形。蒴果(さくか)は卵形。山地の林縁や草地に生え、北海道から九州さらに朝鮮半島に分布する。名は、ヒナノウスツボに似るがより壮大なのでいう。中国の薬用植物の玄参(げんじん)S. ningpoensis Hemsl.に近縁である。
[山崎 敬 2021年8月20日]