オランダ通事(読み)オランダつうじ

精選版 日本国語大辞典 「オランダ通事」の意味・読み・例文・類語

オランダ‐つうじ【オランダ通事・オランダ通詞】

  1. 〘 名詞 〙 江戸時代に、長崎オランダとの折衝にあたった日本人通訳官。
    1. [初出の実例]「長崎阿蘭陀通事(オランダツウジ)吉雄幸左衛門、阿蘭陀より竜の長さ四尺ばかりにて活たるを取寄せたり」(出典随筆西遊記(1795)二)

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旺文社日本史事典 三訂版 「オランダ通事」の解説

オランダ通詞
オランダつうじ

江戸時代,オランダとの貿易の通訳と税関吏を兼ねた役人
「オランダ通事」とも書き,阿蘭陀訳詞ともいう。初め平戸に置かれ,1640年から長崎に置かれた。代々世襲で,西・志筑家などがあげられる。はじめ洋書を読むことは禁じられていたが,享保(1716〜36)ころから許され,洋書の翻訳著述で洋学研究の先駆となった者が多い。

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世界大百科事典(旧版)内のオランダ通事の言及

【通事∥通詞】より

…江戸時代の長崎の地役人で通訳官。一般に通事は中国語の唐通事を,通詞はオランダ通詞を指した。ともに通訳業務のほか,諸法令の伝達執行,貿易品の評価や日本側役人として取引折衝にあたり,貿易改革などについての意見上申,外国人や出入商人の管理統制にもあたる商務官でもあった。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」