日本大百科全書(ニッポニカ) 「オルドーニャス」の意味・わかりやすい解説
オルドーニャス
おるどーにゃす
Magglio Ordonez
(1974― )
アメリカのプロ野球選手(右投右打)。大リーグ(メジャー・リーグ)のシカゴ・ホワイトソックス、デトロイト・ダイガースで外野手としてプレー。積極的に打って出るタイプだが三振が少なく、右方向にも左方向にも鋭いライナーを飛ばす好打者であり、また守備では強肩で知られている。
1月28日、ベネズエラのカラカスで生まれる。1991年、ドラフト外でホワイトソックスに入団。マイナー・リーグのいちばん下のクラスであるルーキー級からプロ生活をスタートさせ、6年をかけてA級、AA級と着実に進歩してきた。7年目の1997年はAAA級でプレー。打率3割2分9厘で首位打者となり、アメリカン・アソシエーションの最優秀選手(MVP)に選ばれた。この活躍が認められて、その年のシーズン終盤に大リーグへ初昇格した。1998年からはレギュラーとして定着。翌99年に打率3割1厘、ホームラン30本、打点117をマークし、以降は4年連続して、一流打者の目安とされる「3割30本100打点」(打率3割以上、ホームラン30本以上、打点100以上)の成績をあげた。2000年には、ホームラン打者フランク・トーマスとともに強力打線の中心的存在となり、地区優勝に貢献した。2002年には自己最多のホームラン38本、03年は5回目のオールスター出場を果たしたが、04年に膝(ひざ)を故障し、シーズンの大半を棒に振ってしまった。同年のシーズンオフにFA(フリーエージェント)でタイガースに移籍した。
[山下 健]
2005年以降
タイガース移籍1年目の2005年は、開幕早々にヘルニアで戦線を離脱。しかし、7月に復帰すると打撃では持ち前の勝負強さを発揮し、82試合の出場ながら、打率3割2厘、打点46の成績を残した。2006年は故障による2年間の低迷から脱し、155試合に出場してホームラン24本を放ち、チーム最多の104打点を記録した。また、チャンピオンシップ・シリーズではリーグ優勝を決めるサヨナラホームランを放つなど、チームのワールド・シリーズ出場に貢献した。2007年は157試合に出場して216安打、打率3割6分3厘、ホームラン28本、打点134の好成績を残し、安打数と打点のタイトルは逃したが、2位のイチローに1分以上の差をつけ、初の首位打者を獲得した。
2007年までの通算成績は、出場試合1395、安打1652、打率3割1分2厘、本塁打247、打点992。獲得したおもなタイトルは、首位打者1回。
[編集部]