低迷(読み)ていめい

精選版 日本国語大辞典 「低迷」の意味・読み・例文・類語

てい‐めい【低迷】

〘名〙
① 低く垂れ下がってさまようこと。低くただようこと。また、そのような状態にあること。
※菅家文草(900頃)三・思家竹「殊恨低迷摧宿雪、不期長養払秋雲
放浪記(1928‐29)〈林芙美子〉「低迷してゐた雲が切れると」
※雲のゆき来(1965)〈中村真一郎〉二「反動的な疑惑も、後になって心の底に低迷しはじめてはいた」
② ぼんやりして明らかでないこと。心が消沈してさまようこと。意気があがらず活動が鈍ること。また、そのような状態にあること。
※菅家文草(900頃)六・九日後朝、侍宴朱雀院、同賦秋思入寒松「秋思如糸乱不従、低迷暗入殿前松」
ヴァイオリンオイストラフ(1955)〈河上徹太郎〉「音楽の堕落低迷を意味するものではない」 〔嵆康‐養生論〕
③ 取引市場で、相場が上げも下げもせずいつまでも低調であること。

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デジタル大辞泉 「低迷」の意味・読み・例文・類語

てい‐めい【低迷】

[名](スル)
低くただようこと。「暗雲低迷
よくない状態から抜け出せないでいること。「売り上げが低迷する」「最下位低迷する」
[類語]不調変調不順低調不振乱調なまるにぶる冴えない伸び悩む上がったりスランプうだつが上がらない弱る弱まる鈍化弱化

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「低迷」の読み・字形・画数・意味

【低迷】ていめい

ぼんやりする。魏・康〔養生論〕夜にして坐し、則ち低思寢す。殷憂(いんいう)(盛んな憂い)を懷(いだ)くときは、則ち旦(あした)にするも瞑(ねむ)らず。

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