オンライントレード(読み)おんらいんとれーど

日本大百科全書(ニッポニカ) 「オンライントレード」の意味・わかりやすい解説

オンライントレード
おんらいんとれーど

インターネットや携帯電話などの電子通信網を使った株式、投資信託外国為替(かわせ)などの金融取引。ネットトレード、ネットトレーディングともよばれる。投資家がパソコンや携帯電話でインターネット取引業者の画面をみながら、自由に投資できる。大半の手続きが自動化されており、金融機関の窓口や電話による取引に比べ、手数料が安く、迅速に売買できる特徴があるが、通信トラブルや回線混雑などで取引ができなくなるリスクがある。広義には、預金取引などインターネットバンキングを含む。

 大きく株式取引と外貨取引の二つに分かれる。外国為替証拠金取引を含む外貨取引は1998年(平成10)の外国為替業務の自由化で解禁された。一方、オンライン株式取引は1996年に大和証券が開始。1999年に株式売買委託手数料が自由化されると、既存の証券会社だけでなく、オンライントレード専門のネット専業証券会社が生まれ、急速に市場が広がった。オンライントレードの普及に伴い、短期的な売買で生計を立てるデイトレーダーとよばれる個人投資家も登場した。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オンライントレード」の意味・わかりやすい解説

オンライントレード

インターネットを通じて株式や投資信託の売買を行なうシステム。投資家は家庭のパーソナルコンピュータから証券会社のウェブサイトに接続し,オンラインで金融情報の収集や株価照会,株式売買注文などを行なう。大半の手続きが自動化されるため,窓口での取り引きよりも手数料が割安になる。また,営業時間の制約を受けずに売買注文を出せるなど利便性が高い。証券会社にも事務経費削減の利点があり,1980年代半ばに大手証券会社でも導入されるようになった。1990年代後半,インターネットの急速な普及を背景に,オンライントレードへの新規参入や専業会社の設立が相次ぎ,手数料自由化とともに,オンライン口座数が急増した。アメリカ合衆国では 1990年代後半,空前の株価急騰や IT(情報技術)ブームを背景に,オンライントレードを利用した投機的な短期取り引きで利ざやを稼ぐ「デートレーダー」と呼ばれるセミプロの個人投資家が活躍した。

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