オーチス(その他表記)Elisha Graves Otis

改訂新版 世界大百科事典 「オーチス」の意味・わかりやすい解説

オーチス
Elisha Graves Otis
生没年:1811-61

アメリカの発明家。バーモント州ハリファックスの生れ。1852年,ヨンカーズで新工場の建設に従事中,エレベーターの揚索切断に対する落下防止の安全装置考案,53年エレベーター会社を設立した。翌年ニューヨークでエレベーター安全装置のデモンストレーションを行ってから注目されるようになり,57年には,ニューヨークで初めて店内に乗客用の安全エレベーターを設置した。また61年,蒸気駆動エレベーターを発明してからオーチス・エレベーター会社を設立。このほかにも,鉄道用ブレーキ,蒸気耕耘機,パン焼釜などの発明もある。
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百科事典マイペディア 「オーチス」の意味・わかりやすい解説

オーチス

米国の機械技術者・発明家。バーモント州出身。1852年ニューヨークの万国博覧会にエレベーターのかご落下防止装置を出品し,翌1853年エレベーター会社を設立。1857年ニューヨークの店舗に乗客用エレベーターを設置。1961年安全装置付蒸気エレベーターを発明,特許をとり,オーチス・エレベーター会社を設立。電気エレベーターの考案(実現は1889年)ほか,蒸気耕耘機,鉄道用ブレーキなどの発明もある。彼の会社はおりからの高層建築ブームで大発展した。

オーチス

米国の弁護士政治家。マサチューセッツ出身。アメリカ独立革命前期に活躍,植民地人の権利を擁護する法理論を述べたパンフレットを著した。1774年以降の英本国の政策に対する抵抗運動影響を与えたが,反対派に襲われて重傷を負い,晩年は不遇だった。

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世界大百科事典(旧版)内のオーチスの言及

【ユナイテッド・テクノロジーズ[会社]】より

…75年現社名となる。主力のPratt & Whitneyグループでは,ボーイング747やDC10,F16戦闘機などの航空機用のエンジンおよび交換部品,液体および固体燃料用ロケット・ブースターなどを生産するほか,全米第1位のエレベーター・メーカー,オーチス社Otis Elevator Co.,ヘリコプター製造のシコルスキー社Sikorsky Aircraft,電動ギアのNorden,全米第1位のエアコン・メーカー,キャリア社Carrier,ワイヤ・ケーブルのEssex,船舶用レーダーのDynel Electronics,半導体のMostek,ディーゼルエンジンのAmbac,商業ビル用にコンピューターによるエネルギー管理と通信システムを提供するBuilding Systemsなどが傘下にある。売上構成はプラット・アンド・ホイットニー社27%,キャリア社23%,オーチス社22%のほか航空システム15%,自動車部品13%(1994)。…

【エレベーター】より

…現在の形式のように,ロープでかごをつる方式は,ロープが切断した際の安全性の問題からなかなか実用に至らなかった。1853年アメリカのE.G.オーチスは,ロープの張力が緩んだり切断したとき,ガイドレールを把持する安全装置を備えた蒸気動力のエレベーターを,ニューヨークの万国博覧会に出品してその安全性を実証し,エレベーター普及の道を開いた。電動機駆動のエレベーターは80年ごろから実用化され,90年代半ばには押しボタンによる運行制御も採用され出した。…

※「オーチス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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