俗謡。曲名は「お江戸日本橋七つ立ち」という東海道五十三次を歌った歌詞の歌い出しからとられた。1872年(明治5)ごろ流行したもので、全18節、品川、川崎、箱根など終点までの風俗を詠み込んでいる。オペラ『蝶々(ちょうちょう)夫人』にも取り入れられ、世界的に知られているメロディの原調は、江戸中期ごろ甲斐(かい)国(山梨県)の富士川沿岸で歌われていた盆踊り唄(うた)。それが箱根周辺の『はねだ節』となり、さらに「お前待ち待ち蚊帳(かや)の外、蚊に食われ、七つの鐘が鳴るまでも、コチャかまやせぬかませやぬ、コチャエ、コチャエ」の『コチャエ節』となり、その替え歌として全国的に流行した。
[小川乃倫子]
乞巧奠〈公事十二ケ月絵巻〉〘 名詞 〙 陰暦七月七日の行事。乞巧は技工、芸能の上達を願う祭。もと中国の行事であるが、日本でも奈良時代以来、宮中の節会(せちえ)としてとり入れられ、在来の棚機津女(たなば...