カイユテ(読み)かいゆて(その他表記)Louis Paul Cailletet

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カイユテ」の意味・わかりやすい解説

カイユテ
かいゆて
Louis Paul Cailletet
(1832―1913)

フランスの物理学者、大鉄工場主。パリの鉱山学校に学び、物理学上の諸実験、気体拡散圧縮などについて研究した。1877年、断熱膨張による気体の温度降下を利用して、それまで永久気体とみなされていた酸素窒素ガス液化に成功した。1886年マティアスÉmile O. J. Mathias(1861―1942)とともに、平衡状態において共存している液体および蒸気密度に関する実験を行い、液体とその飽和蒸気の密度の平均が温度の上昇とともに直線的に変化することをみいだした(カイユテ‐マティアスの法則)。

[常盤野和男]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カイユテ」の意味・わかりやすい解説

カイユテ
Cailletet, Louis Paul

[生]1832.9.21. セーヌ河畔,シャティヨン
[没]1913.1.5. セーヌ河畔,シャティヨン
フランスの物理学者,工学者。鉄工場主。 1870年以来気体の性質関心をもち,77年,R.P.ピクテとほぼ同時に断熱膨張によって酸素,窒素空気の液化に成功した (→気体の液化 ) 。ほか熱学の研究があり,圧力計高度計も考案した。

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