カマール・ウッディーン(その他表記)Kamāl al-Dīn Ismā`īl

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カマール・ウッディーン」の意味・わかりやすい解説

カマール・ウッディーン
Kamāl al-Dīn Ismā`īl

[生]1172頃.イスファハン
[没]1237. イスファハン
ペルシア詩人。詩人ジャマール・ウッディーンの子。郷里の地方君主に仕え,モンゴル族のイスファハン攻略のときに殺害された。モンゴル族侵入前におけるペルシア詩最後の偉大な頌詩詩人と評される。作品『カマール・ウッディーン詩集』 Dīwān-e Kamāl al-Dīn Ismā`īlは,彼の異名意味創造者」にふさわしい微妙で独創的表現の頌詩が主体をなし,イラーク・スタイル頌詩の手本とされている。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「カマール・ウッディーン」の意味・わかりやすい解説

カマール・ウッディーン
かまーるうっでぃーん
Kamāl al-Dīn Ismāīl
(?―1237)

ペルシアの詩人。イスファハーンで詩人を父として生まれ、モンゴル侵入前の偉大な頌詩(しょうし)詩人と評される。「意味の創造者」の異名でも知られ、イラク・スタイル頌詩の代表詩人。約1万5000句からなる『カマール・ウッディーン詩集』は頌詩を主体に叙情詩、断片詩などを収める。イスファハーンが生んだ最大の詩人。

[黒柳恒男]

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