からっ風(読み)からっかぜ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「からっ風」の意味・わかりやすい解説

からっ風
からっかぜ / 空風
乾風

冬季関東地方に卓越する北西寄りの乾燥した冷風。「からかぜ」ともいう。「空風日雇い日暮れまで」という諺(ことわざ)からもわかるように、からっ風は日中それも午後2~4時ごろもっとも強いが、日暮れとともに収まる傾向がある。昔は道路など舗装していなかったので、からっ風の吹く日は風塵(ふうじん)が著しく、ほこりは江戸名物にまでなっていた。

根本順吉

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「からっ風」の意味・わかりやすい解説

からっ風
からっかぜ

冬季,日本海側から山脈を越えて太平洋側,特に関東平野に吹きおろす風。低温で乾燥している。那須野原赤城山麓の前橋市付近,関東平野中央部の利根川沿いで,それぞれ那須おろし赤城おろし筑波おろしなどの名で呼ばれる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む