ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「カリエ」の意味・わかりやすい解説
カリエ
Carriès, Jean
[没]1894. パリ
フランスの陶芸家。リヨンの孤児院で育ち,17歳でパリの彫刻家デュモンに弟子入りして修業。 23歳のときパリ万国博覧会の日本の陶芸品を見て感動し,陶芸に転向。 1888年パリに開窯し,89年のパリ万国博で成功を収めた。作品には日本陶器の影響が色濃く,地味な色釉に流釉やそば釉をかけた渋い発色が多いが,なかには流釉に鍍金を施した華麗なものもある。カリエはアール・ヌーボーのパリ派を代表する陶工で,彼の弟子またはその流派の陶工には J.ヘンツェル,A.ビゴ,E.グリッテルらがいる。
カリエ
Carrier, Jean-Baptiste
[没]1794.12.16. パリ
フランスの革命家。テロリストとして知られる。ジャコバン派の有力なメンバーで,国民公会議員 (1792) 。バンデーの反乱に際し,ナントに派遣され革命裁判所を設立 (93) ,反革命容疑者を手続なしで処刑したが,特にロアール川で船を使って執行した残酷な溺死刑は悪評を買った。ジャコバン派壊滅後パリに召還され (94) ,同年,処刑された。
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