化学辞典 第2版 「カルジオリピン」の解説
カルジオリピン
カルジオリピン
cardiolipin
diphosphatidylglycerol.リン脂質の一種.動物,植物,微生物界に広く存在し,動物,植物では全リン脂質の1~15%,細菌では50% を占める場合がある.とくに心筋には総リン脂質の15% も存在し,ウシの心筋では脂肪酸残基(構造式中RCOで示した)の80~90% がリノール酸である.エタノール,クロロホルム,石油エーテル,エーテル,ベンゼンに可溶,アセトン,水,酢酸エチルに不溶.動物組織ではミトコンドリア内膜に局在しているが,梅毒血清反応(ワッセルマン反応)のハプテンとして知られ,レシチンとコレステロールを一定の比率に混合して抗原として用いる.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報