カーティアワール半島(読み)かーてぃあわーるはんとう(英語表記)Kathiawar

日本大百科全書(ニッポニカ) 「カーティアワール半島」の意味・わかりやすい解説

カーティアワール半島
かーてぃあわーるはんとう
Kathiawar

インド西端、グジャラート州にあり、アラビア海に突出する半島。北は小ラン湿原、東はカンベイ湾、西はカッチ湾で囲まれる。面積11.9万平方キロメートル。中央部は標高300メートルほどの丘陵が広がり、南部にはギール丘陵(最高点1117メートル)が東西に連なる。地質はデカン溶岩が多く、年降水量は250~750ミリメートル。レグール土が広く分布する。産業は、北部では綿花、南部ではキビや大豆が栽培され農業が主体であるが、鉄、マンガン、銅などの鉱物資源があり、セメント、化学工業も発達している。アーリア時代からサウラシュトラとよばれ、東西文明の接触点で政治的にも変化の激しい地域であった。ジャームナガル、ラージコト、バウナガルなどの主要都市があり、南部が人口稠密(ちゅうみつ)である。おもな港はオカ、ベラーバル、ポルバンダルである。カンナダ語圏に入る。ギール丘陵のギルナールには、マウリヤ朝アショカ王(前3世紀)の文を刻んだ大岩がある。またギール国立公園があり、ライオンをはじめとする動物の保護区に指定されている。

[成瀬敏郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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