バターン半島(読み)バターンハントウ(その他表記)Bataan Peninsula

デジタル大辞泉 「バターン半島」の意味・読み・例文・類語

バターン‐はんとう〔‐ハンタウ〕【バターン半島】

Bataan Peninsulaフィリピンルソン島中部の半島南シナ海マニラ湾を分けるように南に延びる。全体がバターン州に属す。主な町は州都バランガ南端沖にコレヒドール島が浮かぶ。太平洋戦争激戦地であり、日本軍が米国・フィリピン連合軍の捕虜徒歩で移動させて1万人に上る死者を出した「バターン死の行進」の舞台として知られる。

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精選版 日本国語大辞典 「バターン半島」の意味・読み・例文・類語

バターン‐はんとう‥ハンタウ【バターン半島】

  1. ( バターンはBataan ) フィリピンのルソン島南西部、マニラ湾西岸の半島。マニラ湾防衛の要地で、第二次世界大戦激戦地。

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改訂新版 世界大百科事典 「バターン半島」の意味・わかりやすい解説

バターン半島 (バターンはんとう)
Bataan Peninsula

フィリピン,ルソン島南西部,マニラ湾の西に突出する半島。サンバレス山脈の南端にあたり,最大幅32km,全長約50km。第四紀の火山活動による火山山頂が全域に点在するが,なかでも北部のナティブ火山(標高1253m)と南部のバターン火山(標高1388m)の二つが卓越する。半島東岸には狭いながらも海岸平野が開けるが,南シナ海側は密林の覆う山岳地が海岸近くまで迫る。半島突端には天然の良港マリベレスMariveles港を有し,マニラ湾の入口を扼するという地理的位置の戦略的重要性は非常に高い。第2次大戦中の大激戦地であり,有名な〈死の行進〉の出発点でもある。マリベレスには1970年代初めに輸出加工区が建設され,多くの外国企業の進出がみられる。
バターン攻略作戦
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「バターン半島」の意味・わかりやすい解説

バターン半島
ばたーんはんとう
Bataan Peninsula

フィリピン北部、ルソン島南西部の半島。マニラ湾の西に突出する。長さ48キロメートル、幅32キロメートル、面積1373平方キロメートル。サンバレス山脈の南端に位置し、マリベレス山(1305メートル)などの高い山がそびえる。人口55万8000(2000)。行政的には半島全域がバターン州に属し、州都は東岸のバランガ(人口7万1088、2000)。西半部は熱帯密林に覆われ、東半部の平地に人口が集中する。マニラ市に送られる野菜、果物のほか、米、サトウキビなどが栽培される。1942年の日本軍の侵攻に際し、アメリカ・フィリピン連合軍との間に激しい戦闘が行われ、また、日本軍の捕虜の取扱いが問題化した「死の行進」の出発点となった。

[別技篤彦]

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百科事典マイペディア 「バターン半島」の意味・わかりやすい解説

バターン半島【バターンはんとう】

フィリピンのルソン島南西部,マニラ湾の西側を限る半島。長さ48km,幅32km。南端沖にコレヒドール島がある。大部分は熱帯性密林におおわれた山地で南端部にはマリベレス山(1410m)がそびえる。マニラ湾防衛の要地で,太平洋戦争では日本と米国・フィリピン軍との激戦地となった。1942年4月降伏した米国・フィリピン軍の捕虜が炎天下約80kmを歩かされ捕虜1万7200人(うちフィリピン軍1万6000人)が死亡したことが,〈バターン死の行進〉として極東国際軍事裁判で取り上げられた。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バターン半島」の意味・わかりやすい解説

バターン半島
バターンはんとう
Bataan Peninsula

フィリピン,ルソン島中央西部,マニラ湾の西岸をなす半島。バターン州をなす。第2次世界大戦では激戦がかわされ,バターンの会戦,バターン死の行進の地として知られる。

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