北アフリカ、リビア西部のオアシス町。アルジェリア、チュニジアとの国境近くに位置する。人口1万5300(2002推計)。盆地の中の谷底に立地し豊かな湧水(ゆうすい)に恵まれ、古くからトリポリとスーダン地方を結ぶキャラバン・ルート(隊商路)の要所であった。ローマ帝国支配時代(1~3世紀)にはガラマンテス人制圧のため軍事要塞(ようさい)が設けられ、キリスト教徒の墓が残っている。現在では国境警備隊が駐屯、住民は商業とナツメヤシの栽培を行っている。
[藤井宏志]
1986年、「ガダーミスの旧市街」としてユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界遺産の文化遺産(世界文化遺産)に登録されたが、内戦に伴う政情不安などにより、2016年には危機遺産リスト入りしている。
[編集部 2018年5月21日]
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…ギリシア・ローマ時代には革は盛んに用いられていたが,キリスト教時代に入ると,コプトの書物の革装丁(4世紀)が残されており,また聖書の写本に羊皮紙が用いられ,その4~5世紀のものが知られている。北アフリカのリビアのガダメスGhadamesはミョウバンなめしのヤギ革の生産で名高かった。それは絹のように柔らかな感触をもっていたという。…
…地中海とブラック・アフリカ世界との間には,サハラを縦断する何本かのオアシス・ルートが走っていた。トレムセンやフェス,マラケシュなどからシジルマーサSijilmāsaを経て南下するもの,ビジャヤやチュニスからガルダイアおよびアイン・サラーフ‘Ayn Ṣalāḥを経て南下するもの,ガベスやトリポリからガダメス(グダーミスGhudāmis)やワルグラ(ワールカラーンWārqalān)を経て南下するものなどの商業路を通じ,サハラ以南の地からは,金,奴隷,象牙,麝香(じやこう)などの香料類などが運ばれ,北方からは,塩,毛織物,紙,書物,武器,馬などが運ばれた。このサハラ交易は,ラクダによるキャラバン隊によって行われたが,サハラ遊牧民の中には,その運搬や護衛の任にあたったり,それを略奪の対象としたり,あるいは自らキャラバン隊を編成したりして,莫大な利益をあげるものがいた。…
※「ガダメス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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