日本大百科全書(ニッポニカ) 「キイロヒヒ」の意味・わかりやすい解説
キイロヒヒ
きいろひひ / 黄色狒々
yellow baboon
[学] Papio cynocephalus
哺乳(ほにゅう)綱霊長目オナガザル科の動物。アンゴラからモザンビーク、タンザニア、ケニア、ソマリアに至る地域に分布する。体色は黄色みを帯びた褐色。四肢が長く、体つきはほっそりとしているが、雄は体重50キログラム、体長100センチメートルになるものがある。雌は小形である。サバナ(サバンナ)や疎開林内の地上で生活し、イネ科の穀果や根、木の葉と実、昆虫のほか、カモシカの幼獣などをとらえて食べる。40~100頭の複雄群をつくる。ドグエラヒヒやチャクマヒヒをも含めてサバンナヒヒとよばれることもある。
[川中健二]