日本大百科全書(ニッポニカ) 「キルギス山脈」の意味・わかりやすい解説
キルギス山脈
きるぎすさんみゃく
Киргизский Хребет/Kirgizskiy Hrebet
カザフスタン共和国とキルギス共和国との境界をなして東西に横たわる山脈。カザフスタン共和国ジャンブル市から不凍湖イシク・クリ湖を抱くイシク・クリ盆地に至る。長さ375キロメートル。最高峰は標高4855メートルの西アラメジン峰。山脈北麓(ほくろく)からは多数の河川が流れ出し、多くの扇状地を形成し、合流してチュー川となる。標高2500メートルまでの山麓部はステップ(短草草原)または森林で、それ以上3700メートルまでは亜高山性または高山性の草原をなす。それ以上の山頂部は万年雪と氷河に覆われ、その面積は223平方キロメートルに及ぶ。山脈の北麓にはキルギス共和国の首都ビシュケクなどの都市がある。
[村田 護]