キルワ-キシワニとソンゴ-ムナラの遺跡群(読み)キルワキシワニとソンゴムナラのいせきぐん

世界遺産詳解 の解説

キルワキシワニとソンゴムナラのいせきぐん【キルワ-キシワニとソンゴ-ムナラの遺跡群】

1981年に登録され、2004年に危機遺産リストに記載されたが、2014年に危機遺産リストを脱したタンザニアの世界遺産(文化遺産)。キルワ・キシワニ島とソンゴ・ムナラ島は、タンザニア南部のインド洋上の島。キルワ・キシワニ島は13~16世紀にかけて、金や銀、真珠香水陶磁器、奴隷などの交易拠点として発展した都市遺跡で、12世紀に建てられたイスラム様式の大モスクをはじめ、フスニ・クブワ宮殿などが残る。モロッコ出身の旅行家イブン・バットゥータの旅行記『三大陸周遊記』や、イギリスの17世紀の詩人ジョン・ミルトンの『失楽園』にもこの島が登場する。一方、ソンゴ・ムナラ島は14~15世紀に城塞都市として栄え、都市の跡やアラブ人居住地、五大モスクなどの廃墟が残る。2004年に海水や潮風などの浸食による遺産の状態悪化と管理・保護体制の不備により危機遺産リストに記載されたが、その後の修復作業により遺跡が復元保全の体制も評価され、2014年に危機遺産リストから削除された。◇英名はRuins of Kilwa Kisiwani and Ruins of Songo Mnara

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

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