日本大百科全書(ニッポニカ) 「キンレンカ」の意味・わかりやすい解説
キンレンカ
きんれんか / 金蓮花
[学] Tropaeolum majus L.
ノウゼンハレン科(APG分類:ノウゼンハレン科)のつる性一年草。英名ナスターチウムnastertium。和名ノウゼンハレンともいう。メキシコ、ペルー、コロンビアなどの山地の冷涼地原産。茎は無毛で葉柄が絡まる性質をもち、葉は盾状円形。花は左右相称、萼(がく)、花弁ともに5枚で距(きょ)がある。園芸種に一重咲き、八重咲きがあり、花色は朱赤、桃、橙(だいだい)、黄、淡黄など。品種にグリーム系、ジュエル系など、斑(ふ)入り葉品種にアラスカがある。夏の暑さには弱いが、春、秋にはよく育ち、花数も多い。茎葉には香気と辛味があり、新芽はサラダや香辛料として利用できる。ヨーロッパでは球根性のT. tuberosum Ruiz et Pav.の塊根を野菜として利用する。
[佐藤和規 2020年11月13日]