ギブ(その他表記)Hamilton Alexander Rosskeen Gibb

デジタル大辞泉 「ギブ」の意味・読み・例文・類語

ギブ(give)

[名](スル)
与えること。「ギブアンドテーク」
俗に、「ギブアップ」の略。「途中ギブする」
[補説]2日本語での用法

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「ギブ」の意味・わかりやすい解説

ギブ
Hamilton Alexander Rosskeen Gibb
生没年:1895-1971

イギリス東洋学者。ロンドンオックスフォード,ハーバード各大学で長らくアラビア語を担当し,多くの学者を育てた。学位論文《中央アジアにおけるアラブ征服》を公刊(1923)して以来アラブ文学イスラムの研究を広く行い,多くの著作を公刊した。イブン・バットゥータの《紀行》の英訳があり,《現代アラブ文学研究》(1928-33)や《イスラムにおける最近の潮流》(1947)には,近・現代のアラブ,イスラムへの深い関心がみられる。
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山川 世界史小辞典 改訂新版 「ギブ」の解説

ギブ
Hamilton Alexander Rosskeen Gibb

1895~1971

イギリスの代表的なイスラーム研究者。ロンドン大学オクスフォード大学教授。イスラーム史,アラブ古典文学研究者として名声を博したが,同時代の中東イスラーム社会や現代アラブ文学にも強い関心を抱き,一時代を築いた。55年ハーバード大学に移った後は「東洋学と社会科学結婚」をめざし,アメリカにおける中東地域研究の形成と発展に尽力した。代表作に『イスラーム文明史』などがある。

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世界大百科事典(旧版)内のギブの言及

【地域研究】より

… 他方で,それに,古典学の方法と伝統(言語哲学と文献学)の延長線上に開花してきた東洋学と東洋美術・文化研究(オリエンタリズム)がはぐくんだ非西欧文化世界の現代思想・文学,政治・宗教運動への関心と並行して,〈社会科学と東洋学の結婚〉を模索してきた傾向が合流する。イギリスのイスラム研究者H.A.R.ギブがその中心的人物であったが,そのとき研究対象は〈大〉文化圏であったし,社会科学の視座と方法は汎大西洋圏の経験を普遍化した〈一国世界論〉の論理を体系化したものであったので,地域研究を志向する側からの不満は早晩明確になるはずであった。 そこに潜在した問題発想を切り開く役割を果たしたのは人類学であって,この学問は,少数民族を含め,すべての文化の価値が大文化(近代文明)と等価であること,民族文化の多様性,異質性にこそ存在理由があることを承認し主張してきたのであった。…

※「ギブ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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