クワノメイガ(読み)くわのめいが

日本大百科全書(ニッポニカ) 「クワノメイガ」の意味・わかりやすい解説

クワノメイガ
くわのめいが / 桑野螟蛾
[学] Glyphodes duplicalis

昆虫綱鱗翅(りんし)目メイガ科に属するガ。はねの開張23ミリメートル内外。はねは白色半透明、茶褐色帯状の紋があり、後翅は外縁部だけ茶褐色で、その内側は黒帯で縁どられている。本州北部から九州まで分布し、灯火に飛来する。幼虫は、クワ害虫としてよく知られる。緑色のイモムシで、年4回発生し、幼虫態で樹幹や根際、落葉の間などで越冬。葉を折り曲げたり、つづり合わせて中から食害するので、クワノスムシ、クワノハマキムシなどともよばれる。関東地方以西から沖縄県に分布し、幼虫がクワに寄生する近縁種をチビスカシノメイガG. pyloalisといい、かつては本種の学名を、間違ってクワノメイガに適用していた。

[井上 寛]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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