グラナ(その他表記)grana

デジタル大辞泉 「グラナ」の意味・読み・例文・類語

グラナ(grana)

高等植物葉緑体中に含まれる円板状の構造体クロロフィルを含み、層状をなす。

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精選版 日本国語大辞典 「グラナ」の意味・読み・例文・類語

グラナ

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] grana ) 植物の葉緑体中に含まれる、緑色円状の微小な構造体。葉緑素蛋白質脂質から成り、光合成の行なわれる主要な場所と考えられている。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「グラナ」の意味・わかりやすい解説

グラナ
grana

葉緑体中にみられるコインを重ねたような緑色の膜構造体。葉緑体内には全体にわたって,ラメラと称する膜から成る扁平な袋状構造 (チラコイド) が発達しているが,直径の小さいチラコイド円盤が何層も積重なったものが,グラナである。光合成の明反応は,グラナを含めてのチラコイド膜上で進行する。なおこの構造の単位をなす小胞の英語名単数形は granumであるが,複数形のみが慣用される。

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世界大百科事典(旧版)内のグラナの言及

【葉緑体】より

… 包膜は内膜,外膜の2枚の膜から成り,それぞれイオンや種々の物質に対して選択的透過性をもっている(図2)。 チラコイドは扁平な袋で,成熟した葉緑体では葉緑体の長軸に平行に配向し,チラコイドが折りたたまれ,あるいは小型のチラコイドがコインを積み重ねたような状態になったもの(グラナgranaまたはグラナスタックgrana stack)が,大きなチラコイドの間にはさまっている(図3)。グラナを構成するチラコイドをグラナチラコイド,これをつないでいるチラコイドをストロマチラコイドまたはグラナ間チラコイドという。…

※「グラナ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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