ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「グリゴロービッチ」の意味・わかりやすい解説
グリゴロービッチ
Grigorovich, Yurii Nikolaevich
ロシアの振付師。 1946年レニングラード舞踊学校卒業後,レニングラード・バレエ団のソリストになり,56年 M.グリンカの『ワルツ・ファンタジー』により振付師としてデビュー。 57年,『石の花』の改訂版を作り,群舞,組舞,ソロのコントラストを重視しながら主要人物を浮び上がらせるのに成功。 64年ボリショイ劇場の芸術監督兼首席振付師となり,チャイコフスキーの3つのバレエのほか『スパルタクス』 (1968) ,『黄金時代』 (82) など多くの新演出を手がけた。 66年ソ連人民芸術家。 70年レーニン賞受賞。夫人 N.ベスメルトノワはボリショイ・バレエ団のプリマ・バレリーナ。
グリゴロービッチ
Grigorovich, Dmitrii Vasil'evich
[没]1900.1.3. ペテルブルグ
ロシアの作家。地主の家に生れ,ペテルブルグの美術学校で絵画を学びながら文学活動を始め,『村』 Derevnya (1846) と『アントン・ゴレムイカ』 Anton Goremyka (47) で農奴制下の農民の苦難に満ちた生活を描き出し,作家的地位を確立。その後も『漁夫』 Rybaki (53) や『移住者』 Pereselentsy (56) などを書いたが,晩年の『文学的回想』 Literaturnye vospominaniya (92~93) は 19世紀のロシア文学の歩みを知るうえで最も貴重な証言となっている。
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