化学辞典 第2版 の解説
グルタミン酸一ナトリウム
グルタミンサンイチナトリウム
5-sodium hydrogen glutamate
C5H8NO4Na(169.11).1908年,池田菊苗により,コンブだしのうま味成分として見いだされ,今日“味の素”として広く使われている.小麦や大豆に含まれているタンパク質グルテンの塩酸による加水分解,甜(てん)菜糖の廃液やブドウ糖からの発酵法,およびアクリロニトリルを原料とした合成法により生じたグルタミン酸を中和し,活性炭で脱色後,減圧下で濃縮して結晶させると得られる.無色の針状結晶.融点195 ℃.密度1.635 g cm-3.+25.16°.水に易溶,エタノールに難溶.調味料としてのうま味はL-グルタミン酸一ナトリウムのみで,D-グルタミン酸一ナトリウムにはない.[CAS 142-47-2]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報