持続可能な開発目標(読み)ジゾクカノウナカイハツモクヒョウ

デジタル大辞泉の解説

じぞくかのうな‐かいはつもくひょう〔ヂゾクカノウなカイハツモクヘウ〕【持続可能な開発目標】

2015年に達成期限を迎えるミレニアム開発目標の後継となる、環境と開発問題に関する新たな世界目標。2012年6月の国連持続可能な開発会議リオ+20)で策定の開始が合意された。持続的開発目標SDGs(エスディージーズ)(Sustainable Development Goals)。

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知恵蔵の解説

持続可能な開発目標

人々が地球環境や気候変動に配慮しながら、持続可能な暮らしをするために取り組むための、世界共通の行動目標。国際連合に加盟する全193カ国が合意し、2015年9月の国連総会で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」で掲げられている。貧困の解消や環境保全、格差の是正など17の目標と、169の関連付けられたターゲットからなる。2030年までの達成を目指して、16年1月に正式に発効された。略して「SDGs」ともいう。
「持続可能な開発」とは、1987年、国連の「環境と開発に関する世界委員会」が発表した報告書の中で定めた「将来の世代の欲求を満たしつつ、現在の世代の欲求も満足させるような開発」のことをいう。
SDGsは、貧困の撲滅などを目指し、2001年に作成された「ミレニアム開発目標」(Millennium Development Goals: MDGs)が、15年に未達成の分野を残したまま期限となったことから、その後継として設定された。貧困の撲滅やジェンダーの平等といったMDGsの目標に加え、環境問題やグローバル化に伴う問題への対応などが盛り込まれている。また、途上国の開発を目的としたMDGsとは異なり、SDGsは、全ての国を対象としている。
SDGsの17分野とは、(1)貧困の根絶、(2)飢餓の撲滅、(3)健康と福祉の促進、(4)質の高い教育の実現、(5)ジェンダー平等、(6)適切な水の利用と管理、(7)再生可能エネルギーの利用、(8)生産的で、働きがいのある雇用の促進、(9)強じんなインフラと持続可能な産業、(10)国内・国際間の不平等の是正、(11)持続可能なまちづくり、(12)持続可能な生産と消費、(13)気候変動への対策、(14)海洋資源の保全、(15)陸域生態系と森林資源の保全、(16)平和で包括的な社会の促進、(17)パートナーシップによる目標達成、をいう。
SDGsの達成を目指し、世界各国で様々な取り組みが行われている。日本は、16年5月、安倍晋三首相を本部長とする「SDGs推進本部」を設置し、12月に推進に向けた体制づくりや、民間企業や団体、消費者との連携などをうたった実施指針を発表した。また、NPOや民間企業、自治体などでも、食品ロスの削減対策や店舗の営業時間短縮といった働き方改革、SDGsの目標を反映させた事業評価導入など、SDGsを意識した取り組みが広がり始めている。
ドイツのベルテルスマン財団は、16年11月、世界の149カ国のSDGsの達成状況ランキング(16年7月時点)を発表した。スウェーデンやデンマークなど北欧諸国が上位を占め、日本は100点満点中75点で18位だった。「質の高い教育」など3分野の目標が「達成」を評価された一方で、「ジェンダー平等」や「再生可能エネルギー」、「気候変動への対策」など7分野では「目標の達成にはほど遠い」との評価を受けた。

(南 文枝 ライター/2017年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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