グロージャーの規則(読み)グロージャーノキソク

デジタル大辞泉 「グロージャーの規則」の意味・読み・例文・類語

グロージャー‐の‐きそく【グロージャーの規則】

同種恒温動物では、寒冷・乾燥地にすむ個体のほうが温暖・湿潤地にすむものよりも、メラニン色素が少なく明るい色調となる傾向がある現象一部昆虫類にも同様の傾向が見られる。グロージャーの法則

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「グロージャーの規則」の意味・わかりやすい解説

グロージャーの規則
グロージャーのきそく
Gloger's rule

冷涼かつ乾燥した気候下にすむ鳥類哺乳類メラニン色素形成は,温暖かつ湿潤な気候下にすむ同種の場合より低く,明るい色彩を示す傾向があるというもの。特に昆虫類にこの傾向がみられるという。しかし動物界全般にいえる規則ではなく,温暖湿潤条件では背景となる自然環境の色が濃いので保護色効果をもつとの議論もあり,必ずしも定説とはいえない。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

法則の辞典 「グロージャーの規則」の解説

グロージャーの規則【Gloger's rule】

鳥類や哺乳類の場合,同一種や近縁種で乾燥・冷涼気候下で生活するものは,湿潤・温暖な気候下で生活するものよりも,メラニン色素が少なく明るい色調を呈する.

出典 朝倉書店法則の辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のグロージャーの規則の言及

【小進化】より

…たとえば鳥類や哺乳類では,温暖湿潤な地域にすむものは冷涼乾燥下にすむものよりも体色が濃いという傾向がある。この現象は〈グロージャーの規則Gloger’s rule〉と呼ばれる。また同じく鳥や哺乳類では,冷涼な気候下にすむものは温暖な気候下にすむものよりも体が大きいという傾向もあり,これは,〈ベルクマンの規則Bergmann’s rule〉と呼ばれる。…

※「グロージャーの規則」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android