グワーリオール(その他表記)Gwālior

改訂新版 世界大百科事典 「グワーリオール」の意味・わかりやすい解説

グワーリオール
Gwālior

インド中部,マディヤ・プラデーシュ州北端にある同名県の県都。かつてはグワーリオール藩王国主都。人口82万6919(2001)。古代より栄えたヒンドゥー教徒の都市であったが,デリーに北インド支配の拠点を築いたスルタン・シャムスッディーン・イールトゥートゥミシュShamsu'd-Dīn Iltūtmishにより1232年に征服されて以降,ムスリム勢力の支配地となった。1751年にはマラーター勢力に攻略され,1771年にシンディアShindia家によるグワーリオール藩王国となったが,1804年に東インド会社の支配下に入った。古来抗争が絶えなかったのは,町がインド大平原とデカン高原とを結ぶ,出入口に当たる戦略上要衝の地を占めていたことによる。今日,町の中央丘陵上に残る城址は,藩王マン・シンMan Singh(1486-1517)の築いたもので,城壁の下部の洞窟寺院には,当時のヒンドゥー教やジャイナ教神像が多く刻まれている。藩王シンディア家が殖産振興に意欲的であったことが,陶器,手織物,敷物,彫刻品などの特産品を生ませた。
マラーター同盟
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百科事典マイペディア 「グワーリオール」の意味・わかりやすい解説

グワーリオール

インド中部,マディヤ・プラデーシュ州北部の都市。小麦,綿花の集散地で,綿,食品加工などの工業が行われる。グワーリオール藩王国の主都として発展中世城塞(じょうさい)がある。城壁内に宮殿,寺院が多数あり,岩壁に巨大なジャイナ教彫刻が残されている。111万8000人(2011)。

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