ゲース(その他表記)Goes, Albrecht

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ゲース」の意味・わかりやすい解説

ゲース
Goes, Albrecht

[生]1908.3.22. ランゲンボイティンゲン
[没]2000.2.23. シュツットガルト
ドイツ詩人,小説家。テュービンゲン大学神学を学んだのち,1930年から 1952年までウェルデンベルクで牧師を務める。文学活動は詩の創作から始め,『牧人』 Hirte (1934) ,『故郷はよいもの』 Heimat ist gut (1935) など多くの詩集がある。第2次世界大戦中の5年間,従軍牧師として東部戦線に赴き,その体験を短編『不安な夜』 Unruhige Nacht (1950) ,『炎のいけにえ』 Das Brandopfer (1954) などに綴った。キリスト教ヒューマニズムを基調としながら,1953年からシュツットガルトで活動。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ゲース」の意味・わかりやすい解説

ゲース
げーす
Albrecht Goes
(1908―2000)

ドイツの詩人、小説家。バーデン・ウュルテンベルク州の牧師の息子で、先輩メーリケらの学んだチュービンゲン大学神学部の出身。第二次世界大戦の従軍牧師の体験から小説『焔(ほのお)のいけにえ』(1954)、『銀のスプーン』(1965)を書き、戦争の非人間性を訴えた。ほかに伝統的詩風の『詩集』(1950)、気品高く鋭い随筆集『人生の伴侶(はんりょ)』(1942)、『叫びと木魂(こだま)』(1956)、『説教集』(1958)などがある。

[宮下健三]

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