ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ゲール」の意味・わかりやすい解説
ゲール
Gale, Zona
[没]1938.12.27. シカゴ
アメリカの女流作家。 1895年ウィスコンシン大学卒業後,ミルウォーキー,ニューヨークで新聞記者をつとめるかたわら,短編小説を書きはじめ,1906年『ロマンス島』 Romance Islandを発表,次いで故郷ポーテジをモデルにした感傷的筆致の短編集『友愛部落』 Friendship Village (1908) で名をなした。以後きびしいリアリズム観に貫かれた『誕生』 Birth (18,劇化 24) や『ミス・ルル・ベット』 Miss Lulu Bett (20,同年劇化,ピュリッツァー賞) などを発表。この2作は彼女の最高傑作とされ,特に後者は同じ年に出た S.ルイスの『メイン・ストリート』と並んでアメリカの田舎町の生活に照明をあてた新しい小説として注目された。そのほか『ある人生の序章』 Preface to a Life (26) ,短編集『黄色いりんどう,青いりんどう』 Yellow Gentians and Blue (27) などがある。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報