改訂新版 世界大百科事典 「コアペル」の意味・わかりやすい解説
コアペル
Noël Coypel
生没年:1628-1707
フランスの画家。パリに生まれる。キルリエのもとで学び,ルーブル宮殿などの壁画制作にたずさわる。1663年アカデミー会員。60-70年,テュイルリー宮殿に仕事を残す。その後ローマのフランス・アカデミーの責任者となり,88年,ベルサイユ宮殿のグラン・トリアノンやパリのアンバリッドに壁画を描く。ル・シュウールなどの影響から出発するが,やがて古典的な彫刻性の高い人物を組み合わせた歴史画,構想画に,プッサン伝来の様式を生かす。アントアーヌAntoine(1661-1722)はその息子。シャルル・アントアーヌCharles-Antoine(1694-1752)は孫。ともに画家でアカデミーに君臨した。
執筆者:木村 三郎
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報