コグニサイズ(読み)こぐにさいず

デジタル大辞泉 「コグニサイズ」の意味・読み・例文・類語

コグニサイズ

《〈和〉cognition (認知) +exercise (運動)から》頭と身体を同時に使う、認知症を予防する取り組みの総称しりとり計算などをしながら、全身を使った運動をすることをさす。
[補説]軽度認知障害MCI)の段階で同トレーニングを行うと、認知機能の低下が抑制されることがわかっている。運動の種類によって、コグニステップ(足踏み)、コグニウオーキング(歩行)、コグニダンス(踊り)、コグニバイク(自転車エルゴメーター)などとよばれる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「コグニサイズ」の意味・わかりやすい解説

コグニサイズ
こぐにさいず

国立長寿医療研究センターが開発した、脳と体を同時に使うことで認知症を予防あるいは改善しようとするプログラム。同センターの登録商標。運動によって健康を保ち、同時に脳の活動を活発にして、認知症の発症遅延または改善させることを目的とする。運動と計算やしりとりといった脳を使う認知課題を組み合わせて同時に行うエクササイズで、コグニサイズcogniciseは、コグニションcognition(認知)とエクササイズexercise(運動)をあわせた造語である。コグニションは脳に認知的な負荷がかかるような各種の認知課題をさし、またエクササイズにもさまざまな種類があり、これらを組み合わせたコグニステップ(数字を数えながら、リズムにあわせてステップを踏む)、コグニウォーキング(計算やしりとりなどをしながら歩く)、コグニラダー(床に書いた升目を使って足踏みする)、コグニダンス、コグニバイクなどが考案されている。コグニサイズは、基本的にはどのような運動や認知課題を組み合わせてもよく、また課題を考えること自体が認知課題ともなる。ただし、運動は全身を使い、軽く息がはずみ脈拍数が上昇する程度の身体負荷のかかるものが望ましく、認知課題は、運動と同時に行うと、運動の方法や認知課題自体をたまに間違える程度の負荷がかかる難易度のものが望ましいとされる。

[編集部]

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