日本大百科全書(ニッポニカ) 「コモウセンゴケ」の意味・わかりやすい解説
コモウセンゴケ
こもうせんごけ / 小毛氈苔
[学] Drosera spatulata Labill.
モウセンゴケ科(APG分類:モウセンゴケ科)の多年生の食虫植物。根出葉は広倒卵形で柄の幅が広く、ロゼット状に密に叢生(そうせい)する。葉面に紫紅色の腺毛(せんもう)があり、小虫を粘液でとらえる。花期は6~9月、花は淡紅色で花序に短い腺毛があり、萼(がく)裂片は先が鋭くとがる。花序は萼の2倍長く、果実は球形で萼より短い。宮城県以西の本州、四国、九州、沖縄に生え、中国、東南アジア、オーストラリアにも分布する。名は、小形のモウセンゴケの意味である。
[小林純子 2020年12月11日]