コリンソス地峡(読み)コリンソスちきょう(英語表記)Isthmós Korínthou

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コリンソス地峡」の意味・わかりやすい解説

コリンソス地峡
コリンソスちきょう
Isthmós Korínthou

ギリシア本土とペロポニソス半島を結ぶ地峡。現在はコリント運河 (6.3km) が開かれ,西のコリンシアコス湾と東のサロニコス湾を結ぶ。著しい断層作用を受けた石灰岩からなり,中央部は標高約 90mの荒れた高台となっている。薄い土壌に覆われ,わずかにコムギオオムギブドウなどが栽培されるほかは,低木やマツ林が散在するにすぎない。古代ギリシアには船は滑り道(ディオルコス)を引かれて地峡部を越えたが,しばしば運河開削が計画され,67年にはローマ皇帝ネロにより実際に開削が開始された。現在のコリント運河が開通したのは 1893年で,これによりアドリア海からアテネの外港ピレエフスにいたる行程は 320km以上短縮された。

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