日本大百科全書(ニッポニカ) 「コルム」の意味・わかりやすい解説
コルム
こるむ
Gerhard Colm
(1897―1968)
アメリカの経済学者、財政学者。ドイツのハノーバーに生まれる。1921年にフライブルク大学で学位を取得し、キールの世界経済研究所で経済学、財政学などの研究に従事したが、33年ナチスに追われてアメリカに移り、新社会科学研究所の経済学教授となった。また、商務省、大統領諮問委員会などの政府機関で財政専門家としても活躍した。46年以降、国民計画協会(NPA)の主任エコノミストとして財政政策や経済予測の研究に従事し、コルム方式といわれる積上げ方式の経済予測法を開発した。主著には『国家経費の国民経済的理論』Volkswirtschaftliche Theorie der Staatsausgaben(1927)、『1960年のアメリカ経済』The American Economy in 1960(1952)などがある。
[藤野次雄]