ゴール語(読み)ゴールご(その他表記)Gaulish

翻訳|Gaulish

改訂新版 世界大百科事典 「ゴール語」の意味・わかりやすい解説

ゴール語 (ゴールご)
Gaulish

ガリア語ともいい,一般にケルト語派のうちの大陸ケルト語の称。北イタリア,フランスなどのガリアの地で行われたが,5世紀にはラテン語勢力に吸収されて滅んだ。ブリタニック諸語と共にいわゆるp-群に属している(例えばラテン語quattuor〈四つ〉,アイルランド語ceathairに対しゴール語petor-)。ゴール語については古典作家によるおびただしい言及があるが,ゴール(ガリア)人自身による言語資料は乏しく,この言語の形態には不明な点が多い。大陸ケルト語についてはq-群の要素をもつケルト・イベリア語の研究が近時大いに注目されている。
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百科事典マイペディア 「ゴール語」の意味・わかりやすい解説

ゴール語【ゴールご】

インド・ヨーロッパ語族ケルト語派に属する言語で死語。Gaulish。紀元前にガリア,イベリア半島のほか小アジアまで広く話されていたケルト人の言語で,大陸ケルト語ともいう。もとの姿は少数の短い碑文と,ギリシア・ラテンの作品に残る固有名詞によって知られるにすぎない。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ゴール語」の意味・わかりやすい解説

ゴール語
ゴールご
Gaulish language

ケルト語派に属する言語で,前5~後5世紀,ヨーロッパのガリアの地に行われていた。 200近い碑文が残っているが,言語の詳しいことは知られていない。

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