ザボロツキー(読み)ざぼろつきー(英語表記)Николай Алексеевич Заболоцкий/Nikolay Alekseevich Zabolotskiy

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ザボロツキー」の意味・わかりやすい解説

ザボロツキー
ざぼろつきー
Николай Алексеевич Заболоцкий/Nikolay Alekseevich Zabolotskiy
(1903―1958)

ロシア詩人レニングラード(現、サンクト・ペテルブルグ)のゲルツェン教育大学文学部を1925年に卒業してから、児童文学の作品を発表していたが、1929年処女詩集『コラム』で詩人として認められた。1938~1946年、無実の罪で逮捕され、極東の強制収容所に送られ、製図工、土建労働者として働く。釈放後は文壇に戻り、人間、自然、科学技術を賛美する哲学的叙情詩を書き、未来派の影響を脱した独自の詩風を確立した。優れた翻訳者、とくにシラーイタリアの詩人たち、ジョージアグルジア)の民族詩人ルスタベリの紹介者として知られる。ほかに『第二の書』(1937)、『詩集』(1948、1957)など。

[中本信幸]

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