精選版 日本国語大辞典 「しかるに」の意味・読み・例文・類語 しかる‐に 〘 接続詞 〙① 先行の事柄に対し、後続の事柄が反対・対立の関係にあることを示す。ところが。しかし。さるに。[初出の実例]「倭の市師池(いちしのいけ)、軽池(かるのいけ)に浮かべて、其の御子を率て遊びき。然(しかる)に是の御子、八拳鬚(やつかひげ)心前(むなさき)に至るまで真事とはず」(出典:古事記(712)中)「三四郎は断えず一種の圧迫を感じてゐた。然るに物足りない。三四郎は楽まなくなった」(出典:三四郎(1908)〈夏目漱石〉三)② 話の冒頭に用いる慣用語。逆接の意味は持たない。さて。ところで。[初出の実例]「而(しか)るに、此の三人の俗、心を合せて此の隠形(おんぎゃう)の薬と頭(かしら)に差て国王の宮に入て諸の后妃を犯す」(出典:今昔物語集(1120頃か)四) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例