シャクケイ(読み)しゃくけい(英語表記)guan

日本大百科全書(ニッポニカ) 「シャクケイ」の意味・わかりやすい解説

シャクケイ
しゃくけい / 舎久鶏
guan
chachalaca

鳥綱キジ目ホウカンチョウ科のうち、ヒメシャクケイ属Ortalis、シャクケイ属Penelope、ナキシャクケイ属Aburria、カマバネシャクケイ属Chamaepetes、クロヒメシャクケイ属Penelopina、ツノシャクケイ属Oreophasisに含まれる鳥の総称。31種あり、ほかのホウカンチョウ科の鳥より小形で体は細く尾が長く、嘴(くちばし)は小さい。中央・南アメリカに分布し、密林の中にすむ。おもに樹上で、木の実、芽、葉のほか、昆虫などの小動物をとる。飛ぶことはあまり巧みではないが、よく茂った枝から枝へ伝い歩き、木のこずえ近くまで登ると滑空して別の木の枝に移る。繁殖期の雄は、腹まで長く伸びた気管に響かせて大きな声で鳴く。ヒメシャクケイ属の英名はその擬声語chachalacaである。ほかの5属はguanというが、由来は不明。肉の美味なキジ目の鳥でありながら、樹上生活をし、巣も枝の上につくること、1腹で卵を2、3個しか産まないことなどから、家禽(かきん)化はされていない。

[竹下信雄]

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