シラネセンキュウ(読み)しらねせんきゅう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「シラネセンキュウ」の意味・わかりやすい解説

シラネセンキュウ
しらねせんきゅう / 白根川芎
[学] Angelica polymorpha Maxim.

セリ科(APG分類:セリ科)の多年草。茎は高さ0.8~1.5メートル。葉は黄緑色で軟弱、3~4回3出羽状複葉で、裂片は切れ込む。葉柄は鞘(さや)状に膨らむ。9~11月、散形花序をつくり、白色花を開く。果実は楕円(だえん)形で長さ約5ミリメートル、広い翼がある。山地木陰に生え、本州から九州、および朝鮮半島、中国東北部に分布する。日光の白根山で発見され、薬用植物のセンキュウに似るのでこの名がついた。鈴鹿(すずか)山脈にも多いのでスズカゼリ(鈴鹿芹)ともいう。中国では若葉食用にするという。

[門田裕一 2021年11月17日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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