軟弱（読み）ナンジャク

デジタル大辞泉

なん‐じゃく【軟弱】

［名・形動］
１ 質がやわらかく弱いこと。また、そのさま。「軟弱な地盤」
２ 意志・態度などがしっかりしていないこと。相手の言いなりになりやすいこと。また、そのさま。「軟弱な態度」
[類語]（1）柔らかい・柔軟・しなやか・軟化・柔らか・軟質・柔い・やんわり・ソフト／（2）弱い・脆もろい・柔やわい・柔やわ・脆弱ぜいじゃく・繊弱・孱弱せんじゃく・華奢きゃしゃ・か弱い・ひ弱い・小心・弱気・引っ込み思案・気弱・内弁慶・陰弁慶・臆病・大人しい・こわがり・内気・怯懦・怯弱・意気地なし・小胆・小心翼翼・弱腰・薄弱・惰弱・柔弱・優柔不断・弱弱しい・女女しい・弱音を吐く・音を上げる・悲鳴を上げる・気が弱い・腰が弱い・煮え切らない・肝が小さい・肝っ玉が小さい・温順・柔順・従順・温柔・温良・順良・素直・穏和・おだやか・物静か・おとなしやか・控えめ・優しい・内向的・人見知り・しんねりむっつり・シャイ・ひよわ・虚弱・羸弱るいじゃく・尩弱おうじゃく・病弱・劣弱・弱弱しい・弱体・ちゃらちゃら・軟派・軽薄・浮薄・安っぽい・ちゃらい・マイルド・まろやか・穏便・穏当・紳士的・婉曲えんきょく・甘美・快美・当たらず触らず・曖昧・ほどほど・ぼかす・ぼやかす・ぼやける・うやむや・メロー・柔和・温厚・温和・穏健・まったり・丸い・ゆるやか・心静か・安らか・安穏・のどか・悠長・悠然・悠悠・悠揚・浩然・どっしり・気長・伸び伸び・伸びやか・のんびり・屈託無い・自然体・のんどり・しなやか・しとやか・なよやか・なよなよ・しっとり・物柔らか・静静しずしず・ソフト・おっとり・婉然えんぜん・しおらしい・閑語・たおやか・ナイーブ・心優しい・温雅・鷹揚おうよう・静心しずこころ・従容しょうよう・悠悠閑閑・おおどか・つつましい・奥ゆかしい・泰然自若・平静・冷静・しみじみ・しっぽり・しんみり・静まる・温顔・温容・春風駘蕩たいとう・粛粛・静謐せいひつ・静粛

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

なん‐じゃく【軟弱・&JISEECC;弱】

1. 〘 名詞 〙 ( 形動 )
2. ① 質がやわらかでよわいこと。また、そのさま。
   1. [初出の実例]「音声軟弱太嬌_レ春、山寺聞時感更頻」(出典：田氏家集（892頃）上・山寺聴鶯)
   2. 「地盤の軟弱という自然的条件」(出典：現代経済を考える（1973）〈伊東光晴〉V )
3. ② 気骨がなく、物事に堪えられないこと。意志や態度が弱く、頼りないこと。また、そのさま。柔弱。
   1. [初出の実例]「行儀を嗜と言へば軟弱にして、公家・上臈の如く」(出典：政談（1727頃）一)
   2. [その他の文献]〔戦国策‐楚策〕
4. ③ ＝なんちょう（軟調）③

ぜん‐じゃく【軟弱】

1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) ( 「ぜん」は「軟」の漢音、「なん」は慣用音 ) ⇒なんじゃく（軟弱）

出典　精選版 日本国語大辞典

普及版 字通

【軟弱】なんじやく

弱い。〔論衡、気寿〕人の氣を稟(う)くる、或いは充實にして堅彊(けんきやう)、或いは劣にして軟なり。～天地の物を生ずる、物げざるり。

字通「軟」の項目を見る。

出典　平凡社「普及版 字通」