ジメチルジクロロシラン(読み)じめちるじくろろしらんでーたのーと

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ジメチルジクロロシラン」の意味・わかりやすい解説

ジメチルジクロロシラン(データノート)
じめちるじくろろしらんでーたのーと

ジメチルジクロロシラン
分子式C2H6Cl2Si
分子量129.07
融点-76℃
沸点70.2℃
比重1.064(測定温度20℃)
屈折率(n)1.4055
引火点10

ジメチルジクロロシラン
じめちるじくろろしらん
dimethyldichlorosilane

有機ケイ素化合物の一つ。常温で無色液体。水に対してきわめて不安定であり、容易に反応して塩化水素を発生するため、刺激臭がある。

 製法は、金属ケイ素と塩化メチルを触媒存在下で高温で反応させると他のメチルシラン類とともに得ることができ、蒸留で精製する。ポリジメチルシロキサンHO(SiMe2OSiMe2)nOHはこの物質原料であり、条件により重合度を変えることができるので、工業的に非常に有用な原料である。合成化学的にはジオール保護のためのシリル化剤として有用である。

[西山幸三郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

お手玉

世界各地で古くから行われている遊戯の一つ。日本では,小豆,米,じゅず玉などを小袋に詰め,5~7個の袋を組として,これらを連続して空中に投げ上げ,落さないように両手または片手で取りさばき,投げ玉の数や継...

お手玉の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android