じや‐じや
- 〘 副詞 〙 ( 「と」を伴って用いることもある )
- ① 痰(たん)などののどに詰まった音を表わす語。〔かた言(1650)〕
- ② セミなど虫がやかましく鳴く声を表わす語。
- [初出の実例]「ムシガ jiyajiyato(ジヤジヤト) ナク」(出典:ロドリゲス日本大文典(1604‐08))
- ③ 人が大勢集まったとき生じる、騒がしい話し声や物音を表わす語。ざわざわ。
- [初出の実例]「あまたのほうし、あとへじやじやと引しりぞく」(出典:浄瑠璃・酒典童子若壮(1660)初)
- ④ ものをいためたり湯などがにえたり、吹きこぼれたりする音を表わす語。
- [初出の実例]「煮染が残っ居(て)たからの、其の中へ鶏卵をおとしてジヤジヤとやらかしたら」(出典:滑稽本・四十八癖(1812‐18)二)
- ⑤ 雑然として聞きとりにくいほど小さな物音についていう語。
- [初出の実例]「勝手に何やらぢやぢやと物おと聞(きこ)へ、耳をすまし聞(きく)に」(出典:滑稽本・和荘兵衛後篇(1779)二)
じゃ‐じゃ
- 〘 名詞 〙
- ① 近世の芝居で、見物人がどよめくこと。喝采。やんや。
- [初出の実例]「しばいでする心中は〈略〉よふ見事に死だと、切落しでじゃじゃのくるのを聞いているなど」(出典:洒落本・京伝予誌(1790)申)
- ② 幼児があまえて人の言うことを聞かないこと。また、一般に、わがまま勝手を言うこと。だだ。
- [初出の実例]「じゃじゃをいふてなく子どもあれば」(出典:仮名草子・杉楊枝(1680)五)
- ③ 「じゃじゃうま(━馬)」の略。
- [初出の実例]「囲(かこわれ)のじゃじゃて入院をへんがへる」(出典:雑俳・川柳評万句合‐明和五(1768)桜五)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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