百科事典マイペディア
「スイッチOTC」の意味・わかりやすい解説
スイッチOTC【スイッチオーティーシー】
医療機関専用の薬を,一般の人でも買える大衆薬として転用したもの。薬局のカウンター越し(OTC=over the counter)に買えるように,転用switchされたという意味。スイッチOTCは1980年ごろから発売が始まったが,1990年代に入って急激にその数が増え,風邪薬や水虫薬などを中心に,年間約20品目と,それまでの約2倍のペースで発売されるようになった。 こうした市場の活性化の背景には,消費者が〈より効く薬〉を求めるようになったこと,年間7000億円前後で横ばいになっているOTC(大衆薬)市場を活性化させようという製薬会社の意図と期待,医療費抑制政策が進められる中で健康保険が負担する病院の医薬品よりも薬局などの店頭で買い求められ,全額患者負担となる大衆薬の活用を促進しようという厚生省の思惑などが複雑に絡んでいる。 スイッチOTCはOTCに比べて効き目が強い。その分,用法・用量の管理には十分な注意が必要であり,使用上の注意をよく理解して,自分の症状にあった薬を選ばなければ,危険を伴うことにもなる。 1997年9月にスイッチOTCとして発売された〈H2ブロッカー〉は,転用薬の切り札ともいわれ,製薬会社の大きな期待を集めた。しかし,副作用なども考慮しなければならず,投与の難しい薬を大衆薬にすることに対する慎重論もあり,転用に当たっては,厚生省よりさまざまな条件が付けられた。
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
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スイッチOTC
医療用医薬品として承認された医薬品の中で、比較的安全性の高い成分を転用(スイッチ)してつくられた、薬局でも自由に買える一般用医薬品(OTC=over the counter drug)をスイッチOTC薬といいます。一般用医薬品の効力アップが目的で、かぜ薬のブロムヘキシン塩酸塩などをはじめ、徐々に増えています。
出典 病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版について 情報
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