スクルの文化的景観(読み)スクルのぶんかてきけいかん

世界遺産詳解 「スクルの文化的景観」の解説

スクルのぶんかてきけいかん【スクルの文化的景観】

1999年に登録された世界遺産(文化遺産)で、ナイジェリア北東部スクル高原のベヌエ川沿いにある。農業製鉄業生業とする小部族スクルによって形成される集落で、彼らはヒデと呼ばれる首長を指導者として、17世紀から20世紀初めまで独自の文化を築いてきた。花崗岩の石壁に囲まれた集落は、広さが約7.6km2、丘の上に造られた、宗教的存在でもある首長の宮殿跡を中心に製鉄のための溶鉱炉穀物倉庫祭祀のための施設の遺構が残っている。現在も約1万5000の住人が暮らす小集落の景観は、伝統的な土地利用の様式などを伝えている。これら独自の文化的な景観が評価され、世界遺産に登録された。◇英名はSukur Cultural Landscape

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

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