鉄道の駅や道の駅、観光名所などを巡り、指定された場所で専用の用紙や帳面に、スタンプを押して回ること。スタンプを収集することで、巡回した記録や証(あかし)にしたり、集めた数や収集時間などを競い合う催し物やゲームなどとして楽しまれている。スタンプメーカー大手のシヤチハタ株式会社によれば、1970年(昭和45)に開かれた大阪万国博覧会で、各パビリオンに設けられた専用スタンプの収集が人気となり、これがスタンプラリー誕生のきっかけになったという。1970年代には、日本国有鉄道(現、JR)がディスカバリー・ジャパンと銘打った個人旅行客拡大のためのキャンペーンを行っており、この際、観光名所の訪問を記念する絵柄の印章を全国の主要駅に設置した。このスタンプの収集が人気を集め、旅行の楽しみの一つとして定着するようになった。
大学の研究施設や地域の文化財などの公開イベント、スポーツ競技などにおいても、新鮮な学習方法や遊び方の手段として幅広くスタンプラリーが取り入れられている。また、GPS(全地球測位システム)内蔵型の携帯端末やスマートフォンなどを活用して、ある場所に置かれたQRコードを携帯端末で読み取る電子的なスタンプラリーも実施されるようになっている。スタンプラリーを通じた観光地周遊のガイドや、スタンプ収集の進行状況のソーシャルネットワーク上での実況、あるいはゲームアプリとの連動など、ICT(情報通信技術)を利用した新たな活用法も生まれている。
[編集部]
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